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AIPIとは|ETFの分配金実額とROC、70株の理由

前回、CEPIについて「毎週分配・4週連続で単価が下がっていた」という記事を書きました。実は私の口座には、もう1銘柄、まったく同じパターンで毎週分配金が入ってくる銘柄があります。AIPIです。

AIPI、7月6日・13日・21日・27日、計4回。

CEPIが暗号資産関連株なのに対して、AIPIはAI関連株。中身は違いますが、運用会社は同じREX Sharesで、分配の仕組みも週次に変わったタイミングも同じです。そして単価を並べてみると、AIPIもまた0.2486ドル→0.24753ドル→0.24358ドル→0.23549ドルと、4週連続で下がっていました。

私はAIPIを70株持っています。CEPI(50株)よりも保有株数は多く、ポートフォリオの中でも存在感のある銘柄です。それでも、私はこの銘柄も増やそうとは思っていません。理由はCEPIのときと同じ構造で、でも中身は少し違います。今日はAIPIという銘柄そのものの説明と、実際の分配実額、そして株数を止めている理由をまとめます。

目次

この記事でわかること

  • AIPIがどこの運用会社の、どんな中身のETFなのか(一次情報=REX Shares公式で確認した数字のみ
  • 週次分配の仕組みと、2026年7月に私が実際に受け取った分配実額
  • ROC(元本払い戻し)比率がほぼ100%であることと、記事30で確認した「実害が見え始めている」という評価
  • 私がAIPIを70株で止めている、2つの理由
  • NISAで買えるか(結論:買えません)

※本記事の分配実額は、2026年7月に私の証券口座に実際に入金された1か月分(4回分)です。将来の分配額や利回りを保証するものではありません。

まず結論:AIPIは毎週分配・経費率0.65%のAI関連株カバードコールETF。私は70株で止めています

先に結論を置きます。

  • AIPIはREX Sharesが運用する、AI関連の米国上場企業に投資し、その株式にコールオプションを売って収入を得るETF
  • 2026年5月28日支払分から、毎月分配→毎週分配に変わった(CEPI・FEPIと同時期の変更)
  • 分配金のほぼ全額がROC(元本払い戻し)という会計区分。記事30の調査では、CEPIに次いで「実害が見え始めている」という評価だった
  • 私は70株を保有し、7月の週次4回で税引前合計68.26ドル・手取り合計49.02ドル(試算で約8,025円)を受け取った
  • それでも70株から増やしていない。理由は「上限比率ルール」と「ROC警戒(記事30)」の2つ

順番に、一次情報を確認しながら書いていきます。

AIPIの基本情報(REX Shares公式で確認できたもの)

AIPIについて、REX Shares公式サイトで確認できた事実だけを並べます。

項目 内容
正式名称 REX AI Equity Premium Income ETF
ティッカー AIPI
運用会社 REX Shares(投資顧問:REX Advisers, LLC)
設定日 2024年6月4日
経費率(総経費率) 年0.65%
連動指数 BITA AI Leaders Select Index
戦略 指数構成銘柄の株式を保有し、その株式にコールオプションを売る(カバードコール)
分配頻度 毎週(2026年5月28日支払分から。それ以前は毎月)

(出所:REX Shares公式サイト「AIPI – REX AI Covered Call ETF」、REX Shares公式プレスリリース「REX Shares Announces Transition to Weekly Distributions for FEPI, AIPI, and CEPI」、2026年8月13日確認)

連動指数の「BITA AI Leaders Select Index」は、AI技術の最前線にいる米国上場企業で構成されるルールベースの指数です。公式サイトの構成銘柄一覧を見ると、PALANTIR・NVIDIA・CrowdStrike・ARM・Microsoftといった名前が並んでいます。CEPIが「暗号資産に関連する事業を営む株式」だったのに対して、AIPIは「AI技術に関連する事業を営む株式」を保有し、そこにコールオプションを売っている、という構造です。運用会社もカバードコールという戦略そのものもCEPIと同じですが、中身の株式が違うということは、値動きの性質も違う、ということでもあります。

分配頻度が毎月から毎週に変わったのは2026年5月28日支払分からで、CEPI・FEPIと同時に変更されました。私の口座で7月に4回の入金があったのは、この変更の結果です。

AIPIの2026年7月の週次分配4回、単価が0.2486ドルから0.23549ドルへ4週連続で下がっていることを示す図

【実額公開】2026年7月にAIPI(70株)から受け取った分配金

CEPIと同じく、7月の4回分を単価と金額でそのまま並べます。

支払日 1株あたり単価 税引前(70株)
7月6日 0.2486ドル 17.40ドル
7月13日 0.24753ドル 17.33ドル
7月21日 0.24358ドル 17.05ドル
7月27日 0.23549ドル 16.48ドル
合計(税引前) 68.26ドル
手取り合計(税引後) 49.02ドル

(出所:楽天証券口座の配当金明細。円換算は1ドル=163.7円で試算すると、税引前は約11,174円、手取りは約8,025円。記事35・記事37・記事38・記事39と同一の基準日・同一レートにそろえています)

CEPIのときと同じように、私がまず気づいたのは単価が4週連続で下がっていることでした。0.2486ドルから0.23549ドルまで、率にして約5.3%の低下です。CEPIの下落率(約6%)とほぼ同じ水準で、どちらも「毎週分配になってから、単価が右肩下がり」という共通点が見えます。

手取り率で見ると、68.26ドルに対して49.02ドル、約71.8%でした。これはQQQI・SPYI・JEPI・JEPQ・CEPIなど、私が保有する米国ETF6銘柄すべてで共通して確認できている水準(記事38「ポートフォリオ2026年8月版」)と一致します。米国側で10%源泉、日本側で20.315%課税という二段階の仕組みが、AIPIでも同じように働いているということです。453A(国内ETF)のような二重課税調整とは仕組みが違う点は、後ろの章で改めて整理します。

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AIPIの分配金はほぼ全額がROC。記事30の調査では「実害が見え始めている」でした

ここからが、この記事でいちばん正直に書きたい部分です。

以前、私は自分が保有する6銘柄のカバードコールETFについて、運用会社が公表する19a-1通知(分配金の内訳を知らせる公式書類)を全部読んで、ROC(Return of Capital=元本払い戻し)の比率を調べたことがあります(記事30「6銘柄のROCを公式開示で全部調べた結果」)。

その調査でAIPIは、直近分配のROC比率100%(2026年6月11日支払分)、年度累計でも1株$13.26・比率100%という結果でした。CEPIと同じくROCがほぼ全額です。

ただし記事30がAIPIをCEPIと明確に分けて評価している点があります。記事30の判定を引用します。

AIPIは疑いではなく、実害の入口が見えている銘柄です。(中略)AIPIは設定来で基準価額が浸食され、分配額そのものも減る傾向が出ています。分配を維持するために元本を取り崩し、その結果さらに基準価額が下がる。この循環に片足を入れているように、私には見えます。

CEPIが「値動きの荒い資産だから将来のリスクが大きい」という予防的な警戒だったのに対して、AIPIは「基準価額の目減りと分配額の減少が、すでに実際に起きている」という現在進行形の懸念です。記事30の6銘柄の警戒順位では、CEPIが1位(最警戒)、AIPIが2位(実害が見え始めている)という結果でした。私が保有する6銘柄の中で、警戒度はCEPIのほうが上でも、実際に数字として傷が見えているのはAIPIのほうというのが正直なところです。この評価を今回あらためて調べ直してはおらず、数字は記事30時点(2026年7月)の一次情報のままです。

ROCと453Aの「二重課税調整」は、まったく別の話です

ここは混同しやすいので、あらためて切り分けておきます。

  • ROC(元本払い戻し)は、分配金の中身が利益なのか元本の取り崩しなのかという分配の性質の話です。AIPIのような米国籍ETFの会計区分であり、日本の投資家がこれを受け取るときは、ROCかどうかに関係なく通常どおり課税されます(記事30・記事35で確認済み)。
  • 453Aの二重課税調整制度は、国内上場ETFがファンド段階で払った外国税を、日本の所得税から自動的に差し引く税額計算の仕組みです(記事37「453Aの初めての分配金は2,295円でした」)。

この2つは、どちらも「税金がちょっと軽く見える」という点で似た印象を持たれがちですが、発生する場所も仕組みもまったく別物です。AIPIは米国籍ETFなので、453Aのような自動調整の対象にはなりません。

私がAIPIを70株で止めている、2つの理由

ここが、この記事でいちばん書きたかったことです。

AIPIは楽天証券で買い増しできますし、資金的にできないわけでもありません。それでも私は70株から増やしていません。理由は2つです。

理由①:上限比率ルール(AIPI・CEPI合計25〜30%以内)

私は2026年7月9日に、自分の中でポートフォリオのルールを決めました。「AIPI・CEPIのような超高分配ファンドは、ポートフォリオ全体の上限比率(25〜30%)を決めて守る」というものです。このルールは記事38「ポートフォリオ2026年8月版」で初めて明文化しました。

2026年8月5日時点の評価額で計算すると、AIPI+CEPIの合計比率は約13.5%でした。上限の25〜30%にはまだ届いていません。CEPIの記事でも同じことを書きましたが、私の考えは変わりません。上限にまだ余裕があるうちから「上限がある」という前提で株数を決めておかないと、分配金の多さに引っ張られて上限を超えてから気づく、という失敗をしそうだからです。70株は、私が最初にAIPIを買ったときに決めた株数のまま、今も変えていません。

理由②:記事30のROC警戒(実害が見え始めている銘柄だから)

もう一つの理由が、前の章で書いたROCの評価です。AIPIは記事30の調査で、「実害が見え始めている」という評価でした。ROC比率がほぼ100%であること自体は、他の高分配カバードコールETF(QQQIやSPYIなど)でも珍しくありません。ただしAIPIの場合、記事30が指摘したとおり、基準価額の浸食と分配額の減少がすでに実際に起きているという点が、他の銘柄より重く見ています。

CEPIは「これから危なくなるかもしれない」という段階でしたが、AIPIは「もう傷が見え始めている」段階です。だからこそ、分配金が毎週入ってくることの心地よさに株数を合わせるのではなく、すでに実害の兆候がある銘柄だからこそ、株数を意図的に絞っている、というのが正直なところです。

上限比率ルールとROC警戒、この2つが両方とも「まだ買い増しに背中を押してくれない」状態が続いているので、AIPIは70株のまま置いています。今後、基準価額の推移を見て評価が変われば、この判断も見直すつもりです。

AIPIがROC比率100%かつ基準価額の浸食・分配額減少がすでに起きていることを示す図

AIPIはNISAで買えますか

結論から言うと、AIPIは成長投資枠では買えません。カバードコール(オプション取引)戦略を使うファンドは、制度上、成長投資枠の対象から除外されるためです。

私が保有するJEPI・JEPQ・QQQI・SPYI・AIPI・CEPIは、いずれもオプション取引(カバードコール戦略)でプレミアム収入を得るファンドです。成長投資枠には「ヘッジ目的以外のデリバティブ取引を用いる投資信託等を除外する」という制度上の要件があり、これら6銘柄は戦略の性質上、対象から外れます(分配が毎月か毎週かは関係ありません)。私の口座ではこの6銘柄を特定口座(課税口座)で保有しています。対象商品リストは証券会社・制度改正により変わることがあるため、最終的な判断は必ずご自身が使う証券会社の公式なNISA対象商品リストでご確認ください。

この記事が参考になる人・ならない人

参考になる人

  • 「AIPI」という名前を見かけて、そもそも何のETFなのかを知りたい人
  • 毎週分配というスタイルの分配金が、実際にどう動くのか実額で知りたい人
  • ROC比率の高い高分配ETFで、基準価額の浸食がどこまで進んでいるのか気になっている人

あまり参考にならない人

  • AI関連株そのものへの個別投資を探している人(AIPIはAI関連企業72銘柄に分散投資し、そこにコールオプションを売るETFで、個別株そのものへの投資ではありません)
  • 数か月〜数年の分配実績の平均を知りたい人(本記事は2026年7月の1か月・4回分の記録です)
  • NISA枠だけで完結させたい人(本記事の実額はすべて特定口座での受取です)

これから同じようにカバードコールETFを買ってみたい方は、私が実際に使っている証券会社での買い方を記事24「楽天証券でカバードコールETFを買う実践ガイド」にまとめています。また、同じREX Shares運用・同じ毎週分配のCEPIについては記事39「CEPIとは|ETFの分配金実額とROC、50株の理由」で詳しく書いています。

AIPIについてよくある質問(FAQ)

Q. AIPIとは、どんなETFですか?
A. REX Sharesが運用する「REX AI Equity Premium Income ETF」です。AI技術の最前線にいる米国上場企業で構成される「BITA AI Leaders Select Index」の構成銘柄に投資し、その株式にコールオプションを売って収入を上乗せする設計です。設定は2024年6月4日、経費率は年0.65%です(2026年8月13日確認)。個別のAI株そのものに直接投資しているわけではありません。

Q. AIPIの分配は毎週ですか?
A. はい。2026年5月28日支払分から、それまでの毎月分配から毎週分配に変わりました。姉妹ファンドのFEPI・CEPIと同時に変更されています。

Q. AIPIの分配金は日本ではいくら引かれますか?
A. 米国籍ETFなので、米国側10%+日本側20.315%の二段階課税になります。私が2026年7月に受け取った実額では、税引前68.26ドルに対して手取りは49.02ドル、約71.8%でした。これは私が保有する他の米国ETFとほぼ同じ水準です。

Q. AIPIのROC比率は高いのですか?
A. はい。記事30で調べた時点で、直近分配のROC比率は100%(2026年6月11日支払分)、年度累計でも比率100%でした。CEPIと違い、AIPIは基準価額の浸食と分配額の減少がすでに実際に起きているとして、記事30の調査では6銘柄中「実害が見え始めている」という評価でした。

Q. AIPIはNISAで買えますか?
A. 買えません。AIPIはカバードコール(オプション取引)戦略を使うファンドで、成長投資枠の対象から制度上除外されるためです(分配が毎週であることとは別の理由です)。私は特定口座で保有しています。

Q. 航海さんはAIPIを買い増しする予定ですか?
A. 今のところ増やす予定はありません。理由は本文で書いた2つです。「AIPI・CEPI合計で上限比率25〜30%を守る」というルール(現時点で約13.5%)と、記事30でAIPIが「実害が見え始めている」と評価されたことです。基準価額の推移を見て判断が変わったら、正直に更新します。

まとめ:毎週入るからこそ、株数は自分で決めた線を守る

AIPIについて、今回あらためて調べてわかったことを整理します。

  • AIPIはREX Sharesが運用するAI関連株のカバードコールETF。連動指数はBITA AI Leaders Select Index、経費率は年0.65%(2024年6月4日設定)
  • 2026年5月28日支払分から毎月分配→毎週分配に変更された(CEPI・FEPIと同時期)
  • 2026年7月、70株の保有で税引前68.26ドル・手取り49.02ドル(試算で約8,025円)を4回に分けて受け取った。単価は4週連続で下がっていた
  • 分配金のほぼ全額がROC(元本払い戻し)。記事30の調査では、基準価額の浸食と分配額の減少がすでに起きているとして「実害が見え始めている」と評価された
  • 453Aの二重課税調整とROCは、税金が軽く見えるという点は似ていても、発生の仕組みがまったく別物
  • 私がAIPIを70株で止めている理由は、上限比率ルール(AIPI・CEPI合計25〜30%以内、現状約13.5%)と、記事30のROC警戒(実害が見え始めている)の2つ

CEPIとAIPI、どちらも毎週分配で、どちらもROCがほぼ100%です。でも記事30を読み返すと、CEPIは「これから危ないかもしれない」予防的な警戒、AIPIは「もう傷が見え始めている」現在進行形の懸念、という違いがあります。同じ理由で株数を止めているようでいて、実は少し違う重みの理由で止めている。今回あらためて書いてみて、その違いに自分でも気づきました。

基準価額の推移や記事30の評価が変わったら、そのときはまた正直に書きます。

参考(あわせて読みたい)

本記事で参照した公式情報

  • REX Shares公式サイト「AIPI – REX AI Covered Call ETF」(正式名称・運用会社・設定日・経費率・連動指数・戦略、2026年8月13日確認)
  • REX Shares公式プレスリリース「REX Shares Announces Transition to Weekly Distributions for FEPI, AIPI, and CEPI」(週次分配への移行・開始日、2026年8月13日確認)
  • 記事30「6銘柄のROCを公式開示で全部調べた結果」(AIPIのROC比率・警戒評価。19a-1通知にもとづく2026年7月時点の整理)
  • 楽天証券口座の配当金明細(2026年7月分の実額)
  • 記事38「ポートフォリオ2026年8月版」(上限比率ルール・AIPI+CEPI比率約13.5%)

免責事項:本記事は筆者(航海)が2026年7月に実際に受け取った分配金と、2026年8月13日時点でREX Shares公式サイト等から確認した公開情報にもとづく個人の記録であり、特定の銘柄の購入や投資手法を推奨するものではありません。記載の分配金額・単価・ROC比率・経費率は今後変動します。ROCの評価(記事30)は19a-1通知にもとづく見積りであり、確定するのは翌年初に発行されるForm 1099-DIVです。本記事の円換算は1ドル=163.7円(2026年7月28日時点の実効レート)による試算であり、実際の為替レートとは異なります。ポートフォリオの上限比率(25〜30%)は筆者自身の投資判断の目安であり、他の投資家に当てはまるものではありません。NISAの取り扱いは制度改正や証券会社の対応により変わることがあり、最新情報は金融庁および各証券会社の公式情報で必ずご確認ください。投資は元本保証がなく、AI関連株は業界の競争環境や規制動向により値動きが大きくなる可能性があります。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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この記事を書いた人

40代でFP2級・簿記2級を取得。FXで数百万円の損失を経験後、正しい資産運用に切り替え、カバードコールETFの配当収入でFIREを目指しています。このブログではリアルな資産運用の軌跡を発信しています。

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